約束~幸せのクローバー
「そういう意味じゃなくて……俺の事、良く思ってないだろう?」
「別に何とも思ってないですよ。
だいたい槇野先生の恋人が誰かなんてどうでもいい――…
興味なんてありませんから!」
「そうか興味がない……か」
急に腕を掴まれて気がつくと槇野先生の顔が間近にあった。
「……だったら興味が持てるようにしてやる」
「……先生の言ってる事良く分からないです」
フワリと周りの空気が動いた気がした。続いて柑橘系の香りがして……
先生の腕の中にいた。
ハッとして腕の中から出ようとした。
でも力が緩む事なく更に力が加わって身動きできない。