約束~幸せのクローバー
―――えっ…?
一瞬何を言われたのか理解できなかった。
クスッ
忍び笑いが聞こえてきて、やっと自分の状況を理解した。
何もみんながいる前で言わなくても……。
侮辱されたようで恥ずかしいし悔しくて。
でも何も言い返せなかった。
数学のテストは本当に良くなかったから。
逃げるように、この場を去って教室に戻った。
「美羽、どうしたの?泣きそうな顔して……」
「麻由、私もう槇野先生のファン辞める……」
「えっ!?急にどうしたの?」
「さっきプリントを持ってたんだよ。そうしたら――…」
さっき、あった事を話すと麻由は驚いていた。
言われるだけの点数だったから仕方ないんだけど、先輩達の前で言われて、笑われて恥ずかくて……
半泣き状態で机に顔を伏せた。