偽りの婚約者



「千夏が俺の復讐を止めてくれたんだ。
踏みとどまれて良かったと思ってる。
だからお前は自分を卑下するな」


「……東條さん」



「お前が傍にいてくれたら、きっと何があっても大丈夫な気がするんだ。
だからこの先も俺と一緒にいてくれないか?」



東條さんは私を必要としてくれている。
さっきまでの不安はもうない。


「千夏、俺と結婚してほしい」



「はい」

私もこの先ずっと東條さんと――――――。


これは夢……じゃないよね。
これからも東條さんと、ずっと一緒にいられるんだよね……。










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