偽りの婚約者
私達はマンションに戻った。
緊張した面持ちで東條さんの話しを待っていると。
「千夏には姉さんがいるんだろう?」
急にお姉ちゃんの話が東條さんから出てきた。
なんでだろう、お姉ちゃんが復讐と関係あるの?
「いますよ。お姉ちゃんがどうかしたんですか?」
「……そのお姉さんは結婚はしていたんだっけ?確か相手は有名な会社の―――――――――――――――」
……どうしてお義兄さんの事まで……?
「……お姉ちゃん達と東條さんの復讐は、関係あるんですか?」
「それは………お前の姉さんに会った事がないから、ちょっと気になって聞いて見ただけだ」
本当に?それだけ?
「じゃあ……、話しって何なんですか?復讐に関係のあることで話しがあったんですよね?」
「……いや……、今日は止めとく。直ぐすむ話しじゃねぇし……」
東條さんは別の関係ない話しに変えてしまった。
復讐の事で話しをするんだと思っていたのに……。