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四号車
鳥男との対峙を終え、一息ついたはいいが、「顔が、ああ、顔が」とムンクの叫びのように絹枝が頬を両手で押さえながら梨花に向かって叫んでいる。
このままでは埒があかないと思い、「はい」と制服のポケットからヤマザクラの絵が描かれたハンカチを手渡した。さっとハンカチを絹枝は掴み、崩れた顔を清潔なハンカチで整え出した。水しぶきをとり、ファンデーションを拭い、鼻頭をポンポンと絵の最後の仕上げのように叩いた。
「これ」と絹枝がハンカチに描かれている絵に気づく。
このままでは埒があかないと思い、「はい」と制服のポケットからヤマザクラの絵が描かれたハンカチを手渡した。さっとハンカチを絹枝は掴み、崩れた顔を清潔なハンカチで整え出した。水しぶきをとり、ファンデーションを拭い、鼻頭をポンポンと絵の最後の仕上げのように叩いた。
「これ」と絹枝がハンカチに描かれている絵に気づく。