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三号車

 『まもなく、赤城、赤城、終わりが始まり、赤城、赤城』
 ユーモア溢れる車内アナウンスが流れ、先ほどまでいた制服の少女の姿はなく、鈴音は恭一と見つめ合っていた。なぜ、見つめ合っているのかはわからない。なんとなく磁石のように見つめ合っている。そのことが鈴音は不思議でならない。
 不思議。
 これは不思議ではない。
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