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 ああ、そういえば絹絵はどうしているだろう。と梨花は思った。なんだか疲れた。その時だった。
「君、君は拳銃少女」
 とサラリーマンにいそうな髪型の男が言った。どうやら今日という日は、人、となにかしらの接点があるらしい。年代を超えての。人と揉まれる時期に来ているのかもしれない。
「拳銃?」
 梨花は訝しげに訊いた。
「僕は、みたんだ」
 男は断定的に言った。
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