ノスタルジア





ザーッという波の音が、だんだん遠のいていく。




嗚呼、オレンジ色の空が暮れていく。





ずっと頭を撫でるのは、大好きな澪の大きな手のひら。




子供をあやすように、テンポよく動く彼の手。









なんとなく……なんとなく。





気づいていた。












今日の澪の笑顔は。






どこか寂しい。







今日の彼の優しさは。







どこか哀しい。









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