ノスタルジア
分かりやすいように、簡潔に今のアヤノの状態を説明してくれる先生。
しかし、途中で言葉を挟んだアヤノの母親に説明が止まる。
「娘は生きてるんですよね?」
「えぇ……意識は、まだありませんが」
「あたし、仕事を抜け出してきたので……」
まさか……と、胸がドクンと跳ねた。
こんな時でさえ……アヤノは……彼女は……。
「生きてるんなら大丈夫ですよね。あたし仕事戻るんで、詳しい話はそっちの彼にお願いします。では」