ノスタルジア






病室を出て、病院の中を何も考えずにふらふらと歩いた。




どこに行こう、とか。



何をしよう、とか。




目的も持たず、ひたすら足を進ませる。







無意識のうちに、一人になりたいとたどり着いたのは人気のない非常階段だった。







「……っ」







言い様のない脱力感、疲労感。




力なく、へたりと階段に座り込む。







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