ノスタルジア





頬に触れる彼の横髪。




肩にまわったあの安心できる手。




貴方の心地いい匂い。








これが貴方を感じれる最後ですか?







本当に酷い人。











私を殺してしまおうと思ってるなら……。








こんなの、買わないで欲しかった。











彼に抱き締められたまま、そっと持っていた紙袋を手放す。





ガサリと落ちた弾みで、中から転がるさくら色。






本当は、一緒に見たかったんだ。








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