ノスタルジア





ずっと、自分が誰なのかすら分からなかった。





ずっと、それを問おうとしなかった。







あの家のなかで、私たちの世界のなかで。





小さくても2人で過ごすあの時間が好きだったから。





愛しかったから。









彼はいつも何も言わずに曖昧な態度をとるだけだったけど。






それは私を守るためだった?






私が本当のことを知ったとき、このままではいられないんだと。





貴方は私の罪をずっと隠していてくれた?







最期くらい……都合のいいように考えてもいいでしょう。







< 339 / 482 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop