ノスタルジア
「アヤノと重ねているはずなのに……
アヤノはキミみたいに何かを食べて
おいしいと言ったりしない。
キミみたいに
顔を紅くしたりしない。
キミみたいに
そんな無邪気な笑顔を浮かべたりしない。
……気づけば、そんなアヤノとキミとの矛盾点ばかり探してた。
アヤノとはまるで違うキミを見て、今まで感じたことのない感情があることに気がついた。
キスをしてとねだるキミを見て、初めて自分の歯止めがきかなくなった。
キミがそばにいるともっと触れていたいと感じた。
知景しか知らないはずのこの場所がいつか周りにバレて、キミといられなくなるのが恐かった。
いつかキミを殺さなきゃいけないんだと思うと
胸が張り裂けそうだった」
切ない顔して、そんなこと言わないで。
ねぇ、いつもみたいに無愛想で大人な澪はどこ?