ノスタルジア






「アヤノと重ねているはずなのに……





アヤノはキミみたいに何かを食べて


おいしいと言ったりしない。






キミみたいに


顔を紅くしたりしない。






キミみたいに


そんな無邪気な笑顔を浮かべたりしない。






……気づけば、そんなアヤノとキミとの矛盾点ばかり探してた。







アヤノとはまるで違うキミを見て、今まで感じたことのない感情があることに気がついた。








キスをしてとねだるキミを見て、初めて自分の歯止めがきかなくなった。




キミがそばにいるともっと触れていたいと感じた。




知景しか知らないはずのこの場所がいつか周りにバレて、キミといられなくなるのが恐かった。













いつかキミを殺さなきゃいけないんだと思うと








胸が張り裂けそうだった」









切ない顔して、そんなこと言わないで。




ねぇ、いつもみたいに無愛想で大人な澪はどこ?







< 353 / 482 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop