ノスタルジア
「ゲホッ……ゲホッ!」
「…………澪?」
おやつのチョコをかじっていた、午後3時。
ソファーの隣にいた彼の異変に、数日ぶりの彼の名前を呼んだ。
「ケホ……ッ」
辛そうに顔を歪めては、その苦しそうな行動を繰り返す。
突然のことに、私はどうしたらいいか分からず眉をハの字にして声をかけた。
「どこか痛いの?」
「痛くは……ないんだけどね」
「苦しい?」
「ちょっと気分がすぐれないだけだよ。何もない」
「だけど……」