不機嫌honey
笑わないシュリにジーッと見つめられ、どうしたらいいのかわからない。



「なに…?しゃべれねぇなら筆談で…」

「ありがとう…」

「えっ!?」

「置いて…くれて、ありがとう」

「お前…声出てんじゃん…」

「さっき、ユウリと話した。泣いちゃった、ユウリ」

「あんまり兄貴に負担かけんな」

「うん…。あたしたちをひとりにしないでくれて、ありがとう。おやすみなさい」



結局笑わなかったけど、俺には笑ってるように見えた。



3ヶ月声が出なかったのに、ココに来て1日目で話した。



快挙だ、快挙。



なんか、らしくねぇことしてんな、俺。



ユウリといいシュリといい。



会うまではめんどくさかったけど、なんだかアイツら憎めねぇ。



まぁ、なるようになるよな?



またベッドに戻り、さっきより気分はいい。



明日は早い。



さっさと寝て、明日は早起き。



さぁ、アイツら食わせてくために仕事すっか~。



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