不機嫌honey
【シュリ】
お父さんが亡くなったのは、3ヶ月前。
病気が見つかり、すぐに天国へ行ってしまった。
友達の借金の保証人になったとかで、うちは借金まみれのビンボー一家。
テレビはないし、服もあんまり持ってない。
唯一高校だけは行かせてくれた。
がんばって働いていたお父さんが急にいなくなり、現実を受け止められずに…。
『うちは男の子がいるから、引き取るなら女の子のシュリがいいわ』
『俺がユウリを引き取るのか!?俺もシュリだけでいい。うちには年頃の娘がいるんだ』
親戚の会話をユウリと聞いた。
引き離される。
その絶望感に包まれ、声が出なくなった。
『僕はひとりでも平気だよ。シュリは好きなとこにいけばいいよ』
笑ってそう言ったユウリと絶対離れたくなかった。
あたしの理解者はユウリだけだったから。
同じ悲しみを背負っているのは、ユウリだけ。
声が出なくて、必死で泣きながら首を横に振った。
お父さんが亡くなったのは、3ヶ月前。
病気が見つかり、すぐに天国へ行ってしまった。
友達の借金の保証人になったとかで、うちは借金まみれのビンボー一家。
テレビはないし、服もあんまり持ってない。
唯一高校だけは行かせてくれた。
がんばって働いていたお父さんが急にいなくなり、現実を受け止められずに…。
『うちは男の子がいるから、引き取るなら女の子のシュリがいいわ』
『俺がユウリを引き取るのか!?俺もシュリだけでいい。うちには年頃の娘がいるんだ』
親戚の会話をユウリと聞いた。
引き離される。
その絶望感に包まれ、声が出なくなった。
『僕はひとりでも平気だよ。シュリは好きなとこにいけばいいよ』
笑ってそう言ったユウリと絶対離れたくなかった。
あたしの理解者はユウリだけだったから。
同じ悲しみを背負っているのは、ユウリだけ。
声が出なくて、必死で泣きながら首を横に振った。