不機嫌honey
精一杯の笑顔を作ったら気持ち悪いと言われ、ヘコむ。



ユウリは天使のような笑みでお礼を言い、頭まで撫でられてて。



ユウリばっかりズルい…。



なんだか悔しくて、無意識に澪王に抱きついた。



「なに…?」

「あたしも撫でて」

「笑ったらな」

「ケチ。澪王、嫌い」

「なら離してくれるか?俺は今から仕事がある」



行っちゃうの?



ヤダヤダヤダ。



「行っちゃダメ」

「はぁ!?」

「撫でてない」

「はいはい」



澪王の大きな手が、乱暴に頭を撫でた。



その感覚が気持ちいい。



「じゃ、おとなしくしとけよ~」

「「いってらっしゃい」」



行ってしまった…。



ユウリが作ったご飯を食べて、お風呂に入って、新しいパジャマを着た。



「澪王さんが置いてってくれた映画見る?」

「うん」

「セットするよ~」



ユウリと一緒に映画を見た。



今流行の芸能人が出てる恋愛モノ。



エンディングには澪王の歌声。



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