不機嫌honey
俺は変わってねぇよ。



「まぁ、初めから売れることは考えてなかったんだけど」

「何のためだよ…」

「超高級マンションっぽいだろ?おかげで最上階以外は売れたし」

「ちなみに他の部屋はいくらで…?」

「高くて5000万くらいだったかな?」



やっぱりボッタクリ!!



それを俺に売ろうとした親父、最低だな…。



「3億でいいよ」

「そんなに下げていいのかよ…」

「売れないより売りたいし。買うのか買わないのか、どっち?」

「か、買います…」

「即金?」

「ローンでお願いします…」

「わかったよ。じゃ、双子ちゃんのパーティの時に内装の話とかしようか」



んなもん任せるよ。



俺はヒマじゃないし、家にこだわりもない。



双子と一緒にいられて、アイツらを守れて、俺も傷つかなければそれでいい。



よし、引っ越すか。



その話を双子にした。



「そんなに僕らのことを…」

「自分のためでもあるけどな」

「僕は今のままで構わないよ」



ユウリ…。



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