不機嫌honey
行ってみたら超広い部屋で、風呂トイレ付き。



大きなベッドとグランドピアノ。



白と黒を基調とした部屋は澪王っぽい。



「高校生の澪王が見たい」

「卒アルか?確かここに…あった」



高校生の澪王は、いかにもやんちゃしてましたって感じで。



髪が短い…。



「澪王さんが若い…」

「そりゃあそんな時期もある」

「あっ、アツシさん!!」

「若っ!!なんか恥ずかしいな!!」



ラッシュがみんないた。



みんな若くて、みんな楽しそう。



澪王と同い年だったら、このくらいの時期も一緒に楽しめたのかな…。



「むぅ~…」

「なんだよ」

「知らない澪王はヤダ…。なんで生まれてすぐのあたしのこと見つけなかったの?」

「理不尽すぎんだろ…」

「バカ澪王」

「はいはい、悪かったよ」



仕方ないことなんだけど。



わかってるのに、あたしの知らない時間が澪王にあることが、なんだか悔しく思えた。



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