不機嫌honey
とにかく駆けつけなきゃ…。



「アツシ、わりぃけどこの後の打ち合わせ、俺抜きでやってくれ」

「どうした?」

「シュリが倒れた」

「わかった、行け。今日は大丈夫だろ」

「助かる…」

「双子の親代わりなんだろ?頑張れ、父ちゃん」

「ははっ…」



仕事を抜けて向かった病院。



バレないように、部屋番号も聞いたし、できるだけ目立たないように。



『藤代 シュリ』



プレートを確認してドアをノックした。



返事はなく、そのまま病室へ。



個室のベッドには寝てるシュリ。



「ハァ…」



点滴が繋がってて、顔色が悪い。



絶対俺のせい。



俺が離れて暮らすって言ったからだ。



わかってても、今更戻れなんて言う気は更々ない。



離れたのはお互いのため。



間違ったことはしてない。



「シュリ…」



頼むから耐えてくれよ…。



もうすぐ笑って暮らせんだろ?



そばにあったイスに座って頭を抱えた。



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