不機嫌honey
少し離れた場所で、近くの岩に座る。
お父さんが好きだった洋楽のひとつ。
とにかく大きな声で歌った。
澪王に近づきたい。
澪王の隣にいても認められるようになりたい。
レイさんの態度や言葉が、なぜか悔しくて。
無性に泣きそうになった。
「シュリ」
「あっ、ユウリ!!」
「久しぶりに聞いた。やっぱりうまいね」
「自分でも思う」
「なんかあった?」
「どうして?」
「シュリが大声出してるから」
「うん、うん…。あたし、このままじゃダメな気がするの。もっと大人になって、もっとすごいって言われる人間になりたい…」
ポンポンと頭に乗ったユウリの手。
あたしの言葉を待ってたかのような、そんな表情。
ユウリは…やっぱりマジメだ。
全部わかってて、全部先を行く。
「僕は男だからね。いろいろやるよ?今の仕事、本当に楽しいんだ」
「ユウリ…」
「やりたいこと、やればいいよ。シュリは歌手にでもなる?」
「ヤダ。澪王と同じ土俵なんて、絶対イヤ。違うとこで戦う」
誰かに認められたいと、初めて思った。
お父さんが好きだった洋楽のひとつ。
とにかく大きな声で歌った。
澪王に近づきたい。
澪王の隣にいても認められるようになりたい。
レイさんの態度や言葉が、なぜか悔しくて。
無性に泣きそうになった。
「シュリ」
「あっ、ユウリ!!」
「久しぶりに聞いた。やっぱりうまいね」
「自分でも思う」
「なんかあった?」
「どうして?」
「シュリが大声出してるから」
「うん、うん…。あたし、このままじゃダメな気がするの。もっと大人になって、もっとすごいって言われる人間になりたい…」
ポンポンと頭に乗ったユウリの手。
あたしの言葉を待ってたかのような、そんな表情。
ユウリは…やっぱりマジメだ。
全部わかってて、全部先を行く。
「僕は男だからね。いろいろやるよ?今の仕事、本当に楽しいんだ」
「ユウリ…」
「やりたいこと、やればいいよ。シュリは歌手にでもなる?」
「ヤダ。澪王と同じ土俵なんて、絶対イヤ。違うとこで戦う」
誰かに認められたいと、初めて思った。