不機嫌honey
疲れと怒り
【澪王】



シュリが変だ。



連絡もよこさず、文句も言わないで仕事に打ち込んでいるらしい。



久しぶりに来た事務所で、社長にシュリの近況を聞いた。



確かに仕事漬けにしてくれと言ったのは俺だけど…。



「学校に行けてない?」

「えぇ、体力的にムリみたいよ」

「ユウリは?」

「ユウリはちゃんと両立してるわよ。シュリは進級、ムリかもね」

「マジスか…」

「保護者代わりのあなたには伝えておかなきゃと思って」

「ダブったら…やめますよね、アイツ」

「でしょうね」



シュリは元から学校に思い入れなんてないんだろうけど…。



どうしたもんだか…。



「あの子、あなたの名前なんて一切出さなくなったわ」

「えっ!?」

「振られたりしてね」



ありえねぇ。



ってか、それはムリ。



離れた意味ねぇじゃん…。



「あなた、曲はできたの?」

「何曲か」

「そこに置いといて」



曲は書けた。



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