不機嫌honey
ヒマさえあればスタジオにこもり、ひとりで曲を書く。



こんな短期間で仕上げたことのない量だと、自分でも思うわけで。



俺って天才?なんて、自惚れが入ってるけど。



これから駿太郎の詩を入れ、メンバーと話し合って完成させる。



「返事は後日ね」

「じゃ、俺は帰りますんで」

「ちょっと待ちなさい。あなたを呼んだのは他にもあるの」

「なんスか?」

「他のアーティストに曲を提供しない?」

「しない」

「美人よ?声もいいの」

「これ以上忙しくなるのは勘弁。休みくれるってなら考えますけど」

「わかったわ…。こっちも考える」



今の状況で他のなんてムリに決まってる。



今も相当しんどいっつーの。



さて、帰るか。



車で帰った家。



久しぶりの人の気配を感じた。



「おかえり…」

「シュリ、来てたのか」

「ん~!!」



両手を広げて抱っこして欲しいポーズ。



ソファーに座り、シュリを膝の上に乗せて抱きしめた。



< 242 / 465 >

この作品をシェア

pagetop