不機嫌honey
仕事、レイ、孤独。



今の俺はそんな感じ。



とにかく歌って発散したい。



外に出れば騒がれるし、パーッと買い物する時間もねぇし。



ギッチギチのスケジュールをすべて黒く塗りつぶしたくなる。



「前から思ってたけど、俺らってそんなに売れてんの?」

「「はぁ!?」」

「わりぃ、愚問ってヤツだな…」

「バカかお前。今売らなくてどうすんだよ。飽きられたら終わり。時代ってのは流れてんだから」

「うわぁ~、リキが現実的なこと言ってる…」

「れ、澪王が変なこと言うからだろ!!」



やらなきゃダメなら、やるしかない。



気合いを入れて、歌を歌う。



そんなある日、シュリからメールが届いた。



『温泉サイコー!!露天風呂、超星が見えんの!!料理めっちゃうま~』



へっ…?



なぜ、俺の母親とツーショット…?



温泉って?



まさかの旅行?



「もしも~し」

「お前今なにしてんの!?」

「カニ食ってた」



ちげぇよ!!



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