不機嫌honey
その日の夜、遅くに澪王が帰ってきてからひたすらくっついた。



「風呂、広いな」

「一緒に入る~?」

「疲れてっからパス。ってかお前、もう風呂入ってんじゃん」

「もう1回入るから!!」

「ムリ。明日早い」

「なんか冷たくない?嫌いになったのか!!」

「なってねぇよ!!なってたらこんなにくっついてねぇっての」



勝手におんぶしてるだけだもん…。



ぶぅ~…。



あたしはいっぱい我慢したのに。



澪王のバーカ!!



「明日学校だろ?」

「やめていい…?」

「学校を?」

「うん。前に話した時には澪王は反対しなかったけどさ…」

「俺はなにも言わねぇよ。お前がちゃんと未来を見据えてんならな」

「未来…?」

「学校やめて、将来に支障がねぇと思うならやめりゃぁいい」



未来…。



あたしの『先』って、どんななの?



今まで考えたこともなかった…。



「わかんない…」

「だったらとりあえず高校は出とけ」



行く意味もないんだけど…。


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