不機嫌honey
あたしは10年後、20年後、なにをしてるの?



そんなの考えたって、今のあたしにはわからない。



「やめるなって言ってるんじゃん…」

「そうか?」

「そうだ!!夢なんかないもん!!今を生きてくので精一杯なのに…」



新しいリビングのソファーにあたしを卸した澪王は、持ってきた荷物をゴソゴソ探り始めた。



そして出したのは小さな箱。



「まぁ、俺はお前の人生に口出す気はねぇけど」

「ソレ、なに…?」

「シュリが3ヶ月我慢したからな。それに、もうすぐ誕生日だし」

「プレゼント!?」

「ご褒美っての?誕生日も含めて、俺からの気持ち」



渡された箱を開けた。



コレは…絶対高いと思うんだけど…。



キラキラの指輪は、よくわからないけど、小さなダイヤみたいな透明な宝石がぐるっと輪っかの周りを一周。



リングは細くてシルバー色。



「あっ…」

「学校、やめてもいいよ。最悪、俺はシュリの逃げ道になってやる覚悟はしてるし」



プロポーズみたいじゃん!!



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