不機嫌honey
胸が熱くて苦しいよ…。



言葉が出てこない。



「サイズ、大丈夫か?」

「ん…」

「結婚なんて、全く考えらんねぇけど。だけど、俺はお前の親代わりでもあるわけだし。最終的にシュリを甘やかすのは、俺しかいねぇだろ?」

「親心なんか…望んでないもんっ!!」

「ははっ!!」

「あたし…学校やめる。そして、澪王が心配しないくらい働いて、ちゃんと自分ってもの、見つけるから」

「ん」

「だから、あの…仕事…頑張って…世間からも認められるようになるから…」

「なにが言いてぇ?」

「将来の夢は…澪王の奥さんになって、澪王の赤ちゃん産む。そして…超いいママになるから…」



なぜか涙が溢れた。



先の言葉がわからない。



なにを言いたいのか、必死すぎて、頭がうまく回らない。



「うん、いつか結婚しような」



優しく頭を撫でられ、そう言ってくれた澪王。



あたしは澪王に出会うために生まれて、澪王と幸せになるために生きてきたんだと、そんなことを思った。



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