不機嫌honey
学校をやめる決意をした日、澪王に抱きしめられてゆっくり眠った。



目が覚めたら澪王はいなくなってて、広い部屋にあたしだけ。



リビングにはユウリが学校に行く準備をしていて。



「おはよ」

「おはよ!!あたし、学校やめるね!!」



そう言ったらニコッと笑ってうなずかれた。



体力的にもムリだし、学校が嫌いだってことをユウリはわかっててくれたんだ。



「やりたいことある?」

「ん~、いっぱいある!!」

「まず、学校やめたらなにする?」

「なんだろうね~。仕事に全力投球かな?」

「うん、頑張りな」



あたしに両立はムリだった。



選んだ道がユウリと違うことも初めてで。



不安はたくさんあるけど、澪王に認めてもらえるくらいの人生にするんだもん。



「僕は学校行ってくるね~」

「退学の話聞いて来てね!!」

「わかった。じゃ、引っ越しの片づけよろしく」



学校へ行ったユウリを見届け、引っ越しの荷物を片づけた。



澪王はまだ本格的に引っ越してないし。



服も昨日持ってきたのしかない。



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