不機嫌honey
スタジオで恥ずかしい10代の恋愛ソングをデカい声で歌う。



レイがシュリに告ったなら、シュリはなんて言ったんだろうか。



これから仕事をする上で、気まずいことは確か。



だけど、何も聞かされていない俺にはどうすることもできなくて。



やたらムカつく。



「サイコーに怖い顔でハイテンションな歌!!澪王にギャップ萌えっ!!」

「アイツがムカつくんだよ!!」

「マイク入ってますよ~」

「帰ったら追求決定。ムカつきすぎてアイツのこと妊娠させそうなんだけど」

「怖いのでやめてくださ~い。お姫様とのデキ婚はさすがにヤバいと思いま~す」

「わかってます…」



前に反省したし。



そんなことはしねぇけど…。



シュリは俺の大事なもんだから。



離したくない。



「レオさんって怖いんですね…」

「そうだよ。うちのレオ様は非情な男だからね」

「私には優しくしてくれますけど…」

「騙されちゃダメ。アレでも丸くなったんだから」



聞こえてますよ…。



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