不機嫌honey
言わなければ…。



「ちょっといいか?」

「「なに?」」

「まぁ、適当に座れ」



なぜか俺の膝の上に座るシュリ。



不安そうな顔で俺の隣にぴったり座ったユウリ。



なぜこのポジション…。



普通、正面だろ…。



「なんか聞きたくない…」

「僕もヤダ…」



お前らも不安なわけね…。



どこまでもカワイイヤツら。



「今日社長から言われたんだ。お前らの母親が週刊誌に出る」

「「はい!?」」

「記事の内容はよく見なかったけど、お前らを引き取りたいって話だ」

「「ヤダ」」

「なんなんだよ、ムダにシンクロ率高いな…」

「僕は絶対ヤダよ。今更母親とかいらないから。何様だかしらないけど、僕は絶対ここにいる。そんなの無視してくれればいいのに」



ユウリがこんなに怒るのは初めてかもしれない…。



てっきりシュリがキレると思ってたら…。



「あたしも澪王といるもん。ママがあたしたちのこと捨てたんだよ?都合よすぎ。はい、終了」



そうですか…。



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