不機嫌honey
マジで高そうなお店だ…。



「予約した藤代です」

「お待ちしておりました。お連れ様は先にお見えになられてますよ」

「そうですか…」

「それと、本日のお代ですが、前払いで一ノ宮様からいただいておりますので」

「えっ!?」

「帰りたくなったらすぐに出られらるようにとのことでしたので」



澪王が先にお金を払っていた。



女将さんの話では、小さい頃から澪王は真王さんと来ていたらしく、昔からの馴染みの店なんだとか。



「カッコイイことして…」

「昔はとても可愛かったんですよ」

「あの、このこと、内密にお願いします…」

「ここで起きたことは、他言無用。そう言う店でございますので、御安心を」

「助かります」

「では、ご案内いたします」



いよいよママと対面だ。



電話での声は若かったけど、実際はどうなんだろう…。



優しいかな?



それとも、あたしと同じで性格悪いのかな?



「失礼いたします」



そう言って女将さんが襖を開けた。



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