不機嫌honey
ノーコメントでやり過ごすのもだいぶ苦しくなってきた。



早く家に帰って、シュリを安心させてやりたい…。



俺を信じてるとは言ってたけど、アイツのメンタルの弱さはかなりのものだから。



「ヤったのか、俺…」

「だからあんな写真が出回るんだろうが」

「記憶ねぇもん…」

「あん時、お前相当飲んでたから。まぁ、誘ったのはヒカリって感じがするけどな」



だろうな。



タイプじゃねぇもん。



派手な女は好きだけど、あんなめんどくさそうなヤツ、俺からなんてありえない。



そんなことを考えてた時だった。



「ヒカリさんがいますけど、会いに行きますか?」

「マジで?行く」



仕事でやって来たテレビ局に、ヒカリはいた。



こんなチャンス、逃してたまるか。



すぐにマネージャー小林にアポをとってもらった。



「あっちの収録終わってからなら時間とれるそうですけど…。楽屋まで行ったのがバレたら厄介なので、店押さえました」

「助かる」

「俺も同伴します」



頼もしいよ、小林…。



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