不機嫌honey
なにしたか、なに言ったか覚えてねぇよ…。



「あたしが誘ったの」

「そう…」

「今まで経験したことない感じで、嫌なこととか、全部吹っ飛んじゃってさ。そばにいてほしい、レオに…」



体かよ…。



まぁ、相性は大事だけどさ…。



そんな理由で好かれてたなんて、俺ってとことんサイテー…。



「俺、お前じゃムリ」

「体だけでもいいよ!?」

「自惚れんじゃねぇよ。俺はそんなに安くねぇ」

「えっ…?」

「女に困ってねぇから。それに、自分で自分の価値下げるような女なんかくそくらえ。じゃあな」

「レオっ…」

「元カノってことにしてやるから、事務所と相談しな」



テーブルに金を置き、それだけ言って店を出た。



小林がすぐに迎えに来てくれて、そのまま向かったシュリのいるマンション。



無性に会いたくなったから…。



「ただいま」

「澪王…?なんでっ!?」

「キスしてぇなって」

「ま、待って!!突然すぎて…ドキドキするじゃねぇか!!」

「うっ…いてぇよ…」



照れ隠しで殴られた…。


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