不機嫌honey
ユウリの目に、じわっと溜まった涙。



反対されると思っていたシュリが、ユウリを応援なんかしちゃうから。



「セリちゃんとは、もっとちゃんと話すよ。僕、留学するね」

「うん…」

「僕にはセリちゃんと別れるって選択はないからさ。その時は、セリちゃんのこと、よろしくお願いします」

「任せとけっ!!」



将来に対する不安は、誰しもが持っていると思う。



それに正面からぶつかって行くユウリが、本当にカッコイイと思えた。



俺もがんばんねぇとな。



ユウリに負けないように。



後日、時間をかけて話し合いをしたユウリとリンリンは、遠距離という結論を出した。



社長はユウリを絶対離さず、フランスの事務所にはレンタルという形で移籍。



ユウリは苦笑いしてたけど、社長の双子に対する執着はハンパじゃないと思い知った。



その数日後。



「もう限界っ!!あのクソナルシスト!!マジで仕事やめようかな!?」



シュリがレオンに対して、めちゃくちゃイライラしていた。



< 448 / 465 >

この作品をシェア

pagetop