不機嫌honey
そして待ちに待った帰りの時間。



ユウリと学校を出て、校門を目指すと、黒山の人だかり…。



その先には澪王の車がドカンと止まってて、本人は車の中。



騒がれることに慣れているのか、周りの状況は無視でスマホでゲームをやってる。



なんとか近づいて、ユウリがコンコンッと窓を叩くと、ゲームをやめてロックをはずしてくれた。



ユウリが助手席、あたしが後部座席。



「澪王さん、すっごい人気だね」

「まぁな」

「有名人になった気分」

「ははっ!!」



笑いながら車を発進。



今からどこ行くんだっけ…。



無言で車に乗ってたら、ビルの地下駐車場に入った。



あっ、澪王の事務所か…。



澪王がガードマンに軽く挨拶をして中へ。



『社長室』というプレートがある部屋へ躊躇なく入った澪王。



コレが社長さん…。



「お疲れ様」

「お疲れっス」

「生双子!!初めまして、あたしがこの事務所の社長よ」



若いしキレイな人だ…。



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