不機嫌honey
濃厚な夢の結末
【澪王】



家に帰れない。



ツアーになれば、家に帰る時間よりも、どこかにいる時間の方が長い。



ライブは俺が相当口を出すため、夜中までなんて当たり前。



地方に来たら泊まりだし。



まぁ、今は家にいたくないからいいけど。



シュリと顔を合わせたくねぇから。



細かいことを決めたりしてる時間が、俺には楽。



シュリのことを考えなくていい。



「いつからそんなにマジメになったんスかね~」

「うっせぇ。家に帰るとちっこいガキに迫られんだよ」

「迫られるって!!」

「そのうち裸でベッドに入って来そう…」

「シュリちゃんか?確かにお前にしか興味なさそうだよな」

「俺はどうすりゃいいんだ…」

「別にいいじゃん。あの顔で迫られたらたまらん」

「高校生だっつーの」



犯罪だろ。



あり得ねぇ…。



「ちなみに俺、ユウリでもイケる」

「アホか。そんなこと本人に言ったら『いくらで買います?』とか言いそうだ…」

「ぎゃはははっ!!」



帰りたくねぇ…。



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