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「同じ階に住んでいるお前に頼んだ方が楽だろ?」





同じ階ね…。





いつも、淡い期待はどこかへ消えてしまうんだ。





「分かったよ。」




しぶしぶ了解したふうに、見せる。





淡い期待が違っても会えたから嬉しいのにね…。




何て可愛くないんだろう。







「じゃっ、よろしく。」





頭にジュースを置かれて、二って笑った笑顔を残して青は消えた。





キャーキャー響く声にため息をついて、ジュースを飲んだ。





「いいなぁ、尚!」



「何で?」





ぷぅーと頬を膨らませる沙由。





「だってぇ〜、青君とぉ〜な・か・よ・し・で☆」




「…気持ち悪いよ亮太。」





私が感想をもらした言葉を言ったのは、亮太です。






「あたし、そんな言い方仕草してません!」




ポカポカ叩かれても亮太は爆笑していた。
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