BLACK or WHITE


「辞める……ですか」


ストレートすぎたのか、さすがに彼の顔もひきつっていた。
思わず、私は苦笑する。


「ごめんね、はっきり言いすぎた。…でも、そういう人と同じ職場で働くのは、私は嫌だわ」


「はっきり、してますね…。どうしてです…?」


「だって、モチベーションが違いすぎるんだもの。私はこの仕事を、やりがいを持ってやってる。日々の繰り返しでも、苦痛を感じることなくね。でも、黒田君はそれが嫌だっていう。そうすると、いつか、嫌気がさして辞める日が来るわ」


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