BLACK or WHITE


「…人って、チョコで酔うんだね」


思わず俺がそう呟くと、彼女ががっくりとうなだれた。


「いや、もうそこに、触れないで…」

「不本意だったんだ?」

「そりゃもう…。まさか、ここまで自分がチョコ、ダメなんて思わなかったし」



彼女は落ち込んでしまったが、俺にとってはそれすら愛おしく思える。

たまに、恐ろしくかわいい、その破壊力を、彼女はどこまで自覚しているのだろう?



「…チョコ作ってくれたんだ」

< 69 / 114 >

この作品をシェア

pagetop