BLACK or WHITE


恥ずかしさで赤面したのを、彼は嬉しさで赤面したと勘違いしたようだ。


「いや、あの、あんなの贈っといて、お返しとか、図々しいというか、恥ずかしいというか…」

「え、あ、そっち?」


正直に気持ちを伝えると、彼は呆れたように私を見る。


「あのね、あんなのとか言わないでよ。俺にとっては、甘いものが苦手な綾香が、一生懸命作ってくれたチョコレートだったんだからさ」


そうフォローした後に、まぁ、恐ろしく甘かっ
たんだけどねなんて、付け加えた彼に、申し訳なさもあったけど、思わず笑ってしまった。

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