BLACK or WHITE
「──なくしたら、お仕置きだからね!」
「ハイ」
少々自信のない約束に肯くと、下げた視線の先に真新しい銀色の輝き。
それに、思わず微笑むと、彼も同じように微笑んだ。
「その様子なら、なくさないでしょ?」
「…それが、いつも気に入った指輪から消えていくのよ」
「嘘でしょ?」
「私のアクセサリーボックスに、3個以上指輪が増えたことなんてないんだから」
「それ、自慢気に言うことじゃないからね?」
ガックリと首を落とした彼に、申し訳なさを感じながらも、私は彼に抱きついた。
『甘 × 苦 = Love』fin.