BLACK or WHITE
「…助けてもらったって、何を?」
「何をって…私が探してたファイルを、ついでに探してくれたみたいなの」
「ついで、ねぇ…」
私の言葉を、彼は意味深に繰り返す。
「でも、そういうの、大事じゃない?先回りしながら、仕事をこなせるんだから」
「…まぁ、確かに?」
「もうちょっとやる気があれば、黒田君、伸びると思うの。だから、それを引き出せないかなって」
「うーん、でも、やる気は本人次第だしな…」
「そこなのよね…」