ひまわりの涙
「もしもし…」

「………………」

「もしもし?」

「………………」

いたずら?

そう思って切ろうした。

「懐かしい声だな」

低くて、でも人を落ち着かせる懐かしい声が聞こえてきた。

「えっ?……つっ、つかさ、さん?」

天田司…

唯一私に普通に接してくれた人。

「覚えててくれたんだ。フフフッ。元気か?」

司の笑顔が頭に浮かんでくる。

今もあんな風に落ち着いた笑みを浮かべてるのかなぁ。

いつの間にか顔が赤くなってきていた。

「鞠乃?聞いてる?」

司の心配している声が聞こえてきた。

「あっ、うん、聞いてるよ。ごめんね」

「何で謝るんだ?いきなりこうして電話してきたんだ。ビックリして当たり前だ」

そうだ!何でいきなり司は連絡してきたんだろう…

「司さん?どうしたの?いきなり…」

電話を握っている手は汗でビッショリになっていた。


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