ひまわりの涙
「明日時間あるか?会いたいんだか…」

えっ?????

何故か周りをキョロキョロしてしまった。

「フフフッ、まさか今キョロキョロとしてないよなぁ~フフフッ」

えっ!えーーーーーっ?!

電話の向こうで司の笑い声が聞こえてくる。

「あっ、えっ、えーーー?!」

「二年…ぐらいじゃ変わらないよな、フフフッ」

まだ笑ってる司は笑いを押さえて続けて話し出した。

「驚くと必ずキョロキョロと挙動不審になる。
自分では気が付かなかったろう?」

あっ、前に同じ事を司に言われた。

それを思いだし、一人俯いて顔を真っ赤にすることしかできなかった。

「で、話の続きだけど明日空いてるか?」

その一言で現実に戻された。

予定はない。日曜日だし仕事も休み。

断る理由などなかった…

けど…なんで今?

お兄さまから手紙が届き、司からは電話…

いったい今日は何なの?!

また一人物思いに耽っていたのか無言になっていた。

「鞠乃?」

「あっ、ごめんなさい。明日大丈夫です。どこに行けば?」

とっさに承諾してしまった。

その後は時間と場所を司から言われ電話を切った。

切る間際に「楽しみにしてるよ、おやすみ」
と一言言い残して。


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