44チャンネル-呪われた都市伝説-

教室を出て昇降口へと向かう、途中に野口が学校であった怖い噂を話はじめてそれに対して汐見がまた怯える。
それを横目に見ていた杉森が含み笑いを浮かべる。


(よくもまあ飽きないぜ)
校門を抜けた後もなお同じ会話で盛り上がっている3人。
自分がこうして炙れることも日常茶飯事、オカルト以外の話だったらいいのだが。
野口と帰り道が分かれる場所に差し掛かったことに気付いたのは俺だけだった。


「野口、お前はこっちじゃないだろ?」


そう言うと野口は気付いたんだろう、頭を掻いて恥ずかしそうに笑顔を作った。


「お、もうここだったのか……それじゃまたな!明日、じっくりと44チャンネルで俺が何を見たかを聞かせてやるから覚悟しとけよ!」


「え?あ、ああ。また明日な野口」


野口はグッと親指を立てて背を向ける。
そしてもう一度こちらへ振り返り、大きく手を振ってから走っていった。
少年が外見だけ大きくなってしまったような奴だ。


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