44チャンネル-呪われた都市伝説-
教室を出た俺達は誰も生徒のいない学校を後にした。
校舎の周りには警察車両が数台止まっていて未だに野次馬も多かった。
駅までの足取りも心なしか軽く感じる。
だけど、いつもいる二人がいないこの時間はまだ信じられなかった。
そのことには俺も汐見も触れない。
いや違う……手触れてはいけなかった。
この現実が悲しくなる。
それに自分達だけが助かるという申し訳ない気持ちもあった。
ただただ沈黙が続く。
でもこれは昨日の沈黙とは意味が違う。
妙な感覚だった、まさか自分にドラマや映画のようなことが起こるなんて。
少し前の自分ではとても信じられないことだった。