44チャンネル-呪われた都市伝説-

決行の時

家に帰ってきても俺の頭の中は二人の姿と４４チャンネルだけ。
シャワーを浴びてからリビングで横になる、時間は刻々と過ぎていく。

部屋に差し込む陽の光も徐々に消えていく、そして夜が訪れる。

自分の部屋へと駆け込んだ俺は内側から鍵をかけた。
助かる為にも手順は絶対に間違ってはいけない。


そのプレッシャーからか、食事も喉を通らない。
結局昼飯も夕飯もとらないままその時が訪れようとしていた。


「ただいま～」

「ただいま！」


両親が揃って帰宅する、今日はいつもより遅い帰りだ。
とてもじゃないが「おかえり」なんて言える心境じゃなかった。
時間は午後十一時二十八分。
残りの二分がとても長く感じる。