44チャンネル-呪われた都市伝説-
洞窟を抜けるとそこに人の気配は感じられなかった。
警察がこの場所を探し当てられないのも無理はない、この洞窟はまるで木々が隠すようにして存在するからだ。
それゆえの俺と曽野宮だけの秘密の場所だった。

問題はここからどうやって脱出するかである。
まだ徘徊しているであろう警察の目をどうやって掻い潜っていくか。

俺は両手を頭に当てて脳の回転速度をあげるように握り掴んだ。

「考えろ……落ち着いて考えろ……」

そう自分に言い聞かす。
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