44チャンネル-呪われた都市伝説-
杉森は眉間にしわをよせ、強く目をつぶって一言。
「ええ」
快速電車の通過と共に杉森はそう答えた。
そして、俯きながらも笑っていたことに俺は寒気を感じた。
何がそんなにおかしいのか、でもそれを聞ける雰囲気ではない。
いや、まずそれ以前に44チャンネルが怖くないのか?
こいつに恐怖心はあるのか?
「す、杉森……こ、こ……」
(怖いなら見なくてもいいんじゃないか?)
そう言おうとしたが、どうやら顔に書かれていたらしく杉森が割って入った。
「心配してくれてるの?大丈夫よ。怖くなんてないし私が手順を誤ることなんて絶対にないわ」
杉森がそう言いきると同時に駅構内に再びアナウンスが流れる。
どうやらこちら側のホームに電車が到着するようだ。