44チャンネル-呪われた都市伝説-
「杉森さん……本当に大丈夫?やっぱり見ないほうが……」
横で汐見が不安げな面持ちで杉森に声をかけている。
「私なら大丈夫。何があっても手順を誤ることはないわ、だから心配は無用よ」
そんな二人の会話を横で聞いている内に、電車は俺が下車する月野駅へと到着しようとしていた。
《次は月野、月野。お出口は右側です》
アナウンスの声に合わせて俺はドアから背中を離した。
「じゃあ汐見、今夜電話するからさ」
そう言うと汐見は軽く頭を下げた後に微笑む。